皆さん、はじめまして。PIEGLLO代表の川口と申します。私は長崎県雲仙市にある一般病院で、主に整形外科疾患の方を担当する理学療法士として働いています。
雲仙市は雲仙普賢岳を中心とする島原半島の入り口に位置しますが、農業の方が多く、整形外科疾患の中でも変形性膝関節症や脊柱管狭窄症などの退行変性疾患の方が数多くいらっしゃいます。
私がまだ理学療法士としての経験が浅い頃、症状出現部位の治療のみでは、短期効果は得られても継続性が得られない事で悩んでいました。そのような中、重度の変形性膝関節症の方の足部をたまたま見た時、足のアーチ構造はくずれ、足趾も閉じて曲がっている事に驚きました。
「足がこんなに崩れているのにしっかり立てるのだろうか?」
「足もとが不安定であれば、膝や腰に悪影響を及ぼすのでは?」
このように感じたことを今でもはっきり覚えています。
そのあたりから私は足部への興味が強くなり、「足部を中心とした姿勢や身体への関連性」についても追及し始めました。足部への理解が深まるにつれて、足部はヒトが動く「要」と言っても過言ではないほど、姿勢や身体の動きに重要な役割を果たしている事に気づきました。
「ヒトは足部が崩れると重心移動に支障を招き、その結果、過剰なストレスが加わり続けた部位に症状が出現してしまう」。。。
という事は、症状出現部位のみの治療では短期的な効果は得られたとしても、根本的な原因が改善されない為、長期的に効果が持続しないという事になります。
「症状出現部位は結果であり、原因は崩れた足部による崩れた重心移動にある」
このような考えに至った私は、「治療を必要とする状態になる前の予防領域の段階から足部を整える活動を行いたい」と考えるようになり、2007年4月より病院業務の一環として「足と靴の相談窓口」という、「足もとより自分で自分の身体を管理していくための情報提供と生活指導の場」をつくりました。
現在に至るまで約2000人以上の方が県内のみならず県外からも相談に来られましたが、相談者数が多くなるにつれて「治療を主とする病院業務」と「情報提供を主とする相談業務」のとの兼ね合いが困難となり、2013年9月より治療領域と予防領域での活動に一線を設け、予防領域の方々への対応を活動の軸とした「PIEGLLO」というグループをつくり、院外にて活動を始めました。「足と靴の相談窓口」も「PIEGLLO Counseling」として新しく生まれ変わりました。
「PIEGLLO」とは「PIEDE(足)」と「ALLEGRO(元気な)」からつくった「元気な足」という意味の言葉です。
PIEGLLOの活動は多岐にわたりますが、基本的に「治療領域ではなく予防領域の方々への対応」を軸としています。
私は「足部を整える事が健全な身体につながる」
という信念のもと、今後ますます幅広い層に対してPIEGLLOの活動を拡散させていきたいと思います。
活動理念
『健全な足もとは体の不調を和らげる』
世の中の人たちの健全な生活を足もとから考え、一人ひとりに対応した自己管理法を提示する事で、健全な生活の基盤を創造します。